秋まで美しい景観をつくる葉と穂を生かしてグラスを楽しもう!

「オーナメンタルグラス」とは装飾的に価値のあるグラスという意味ですが、‘自然な美しい景観を楽しめる‘と多くの人がグラスに魅力を感じ、近年特にその人気が高まっています。ナチュラルな雰囲気や優しい風景だけでなく、使い方次第で圧倒的な迫力や都会的なデザイン性を持った演出もできます。基本的にはイネ科(ススキやパンパスグラス等)のものをグラスとしますが、カヤツリグサ科やイグサ科、また葉の形が細長く草姿が似ているコクリュウやヤブランもグラスとして扱われます。
秋遅くまで美しい景観を楽しめるオーナメンタルグラスの種類や魅力、ほかの植物との組み合わせについても「大森ガーデン」の植栽を例に紹介していきます。
グラスの魅力とは?
草姿が織りなす造形美
グラスの魅力は、他の草花にはない造形的な草姿です。例えばふんわり広がりやわらかな表情の「ファウンテン型」、すっと伸びる「直立型」、葉は広がりながら茎は直立するなど、特徴的な形を活かした変化のある庭づくりができます。

ミスカンサス 'ゼブリナス'(タカノハススキ)

多彩な葉と穂の色・形
グラスは多彩な葉色を持ち、美しい緑や明るい黄色、シルバー、ブルー、斑入り、さらには秋の紅葉も楽しめます。同じ仲間でも品種によって穂の色や形が異なるなど実に多彩で、季節ごとに表情が変わるのも魅力。特に夏から秋の庭ではグラスの良さが引き立ち、日差しに輝く穂や風にそよぐ姿がとても素敵です。

ミスカンサス 'プルプラセンス'

ミスカンサス 'プルプラセンス'(紅葉)


ガーデンに隙間をつくらない
気候に合ったグラスを選ぶと、シーズン中は常に葉が茂って存在感が持続するので、庭に空きスペースをつくりません。特に宿根草との組み合わせは、庭の基本的な構造づくりにも役立ちます。

鑑賞期間がとても長い
シーズンにより葉色や穂が変化するのも魅力です。特に夏から秋にかけてはグラスの良さが引き立ち、輝く穂や風にそよぐ姿がドラマチックで、庭をより美しく彩ります。積雪しない地域では冬も造形美を楽しめるため、長く鑑賞できます。庭を一年中楽しむために、グラスの存在は欠かせません。



多彩な演出を楽しめる
グラスの「造形的な草姿」や「カラーリーフ」、さらには「レースの役割を果たす穂の透け感」などの特徴を活かして、多彩な演出を楽しめます。グラスだけでなく、宿根草と組み合わせた植栽により、自然風スタイルからアーバンスタイルまで、さまざまな雰囲気を持つ魅力的な庭をつくることができるのも嬉しいポイントです。

期待を高める透かし効果やエアリー感
グラスは「透かし効果」で裏側の植物をカモフラージュしつつ、ナチュラルな雰囲気を演出できます。また高い草丈でも葉が茂る部分の高さが低ければ、圧迫感が少なく、向こう側のガーデンへの期待を高めたり、花を引き立てる背景としても役立ちます。特に夏後半から秋にかけて、ふわふわとエアリー感のある穂が陽光で輝き、立体感のある美しい空間をつくります。
